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10月「第77回報徳塾」ご報告

十月十五日報徳塾報告

「あんどんの油から積小為大を悟る」

ロールプレイ

今回は初めての試みとして、座学で勉強というよりも、身体を動かし当時の時代背景や人物の気持ちをりかいするため、ロールプレイという方法を行ってみました。

事前に用意したシナリオを使い、寸劇の形で参加者の皆さんに振り分けた役を演じる側とオブザーバー(観察者)に分かれてもらいました。

始めは学芸会のような感じで皆さん楽しく演技をしていました。終わると、演じた役割の立場に立ったまま、その見方での意見や感想を述べて頂きました。メンバーを交換して、また同じことを繰り返します。すると、現代にいる自分自身では気づかなかったことに気づきます。

・伯父の万兵衛は本などで読むとひどい人のようだが、ある程度財産があったにも関わらずそれを失ったからには、「金次郎の父の考えが良くなかった。だから金次郎をきちんと教育しなければならない」と思ったとしても不思議ではない。

・金次郎家では本を読んで勉強することが勧められたが、他の家では違うかもしれない、それは家々の価値観や方針の違いかもしれない。

・知り合いに油菜を分けてもらうにしても、油屋が金次郎に油菜と交換で油を渡したとしても、油屋のところには情報が集まるので、日頃の働きぶりなどの噂が伝わっていて、すんなりそうしてくれたのかもしれない。

・お金感覚が今と違うのでは。作物を育てることがそのまま収入、食いぶちなので、働き手=生産性であり、老人や成人男性ない家では苦労をしたに違いない。

・伯父に言われたからといって素直に従うだろうか。その素直さ、抵抗が現れてもそれに抗うのではなくて、工夫して活路を見出すところが金次郎の凄さ。

・家を立て直そうと目標を持ったことがいろんなことを乗り越える力となったのではないか。

・周りがどうであれ、流されてはいけない。自分で考えなければ。そうでなければイノベーションは起こせない。

・万兵衛は厳しかったが、結局金次郎は万兵衛のところでの体験がきっかけで、天からの恵み+人の努力が入って大きく育つ「積小為大」を悟ったのである。金次郎は稲や油菜を毎日見ていたという。(森幸雄相談役)

第二部のいもこじ会では、昭和十七二年月十四日のパレンバンの落下傘部隊の活躍について講義(奥本康大氏)

その他の皆さんからも意見が交換されました。

【次回報徳塾】

十二月十日(土) 第七十八回【報徳塾】13:30~4:30

前回に引き続き、ロールプレイ「服部家の経済改革」

会場 富岡八幡宮 婚儀殿 一階菊の間

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