【誠の道と天地の経文】74回報徳塾
第七十四回 報徳塾
(一部)『二宮翁夜話』(福住正兄著)輪読 巻の一 一・誠の道と天地の経文
(二部)『いもこじ会』参加者の皆様のご忌憚ない、ご発言の場と致します。
記
日時 平成28年2月13日(土曜日) 午後1時30分~4時30分まで
会場 富岡八幡宮 婚儀殿 菊の間(一階)tel:03-3642-1315 江東区富岡1-20-3 最寄り駅・門前仲町
天の巻
第一篇 まことの大道
〔一〕まことの道
翁のことばに、まことの道というものは、学ばないでも自然に知り、習わないでも自然と覚え、書籍もなく記録もなく師匠もなしで、しかも人々がてんでに会得して忘れない、そういうものこそ、まことの道の本体なのだ、のどがかわけば飲み、腹がへれば食い、疲れれば眠り、目がさめれば起きる、みんなそれだ。むかしの歌に
「水鳥の行くも帰るも跡たえてされども道は忘れざりけり(道元、傘松道詠集)」
とあるが、そのようなものだ。
そのように、記録もなく書籍もなく、学ばず習わずに明らかな道でなければ、まことの道ではないのだ。だから、わが教では書籍を尊ばず、天地をもって経文とする。私の歌に、
「音もなく香もなく常に天地は書かざる経をくり返しつつ」
とよんであるが、このように、日々繰りかえし繰りかえして示される天地の経文に、まことの道は明らかなのだ。こうした尊い天地の経文をよそにして、書籍の上だけで道を求める学者連中の論説は、私は採らない。よくよく目を開いて、天地の経文を拝見して。これを誠にする道をたずねるべきだ。
(注、中庸に、「誠の道は天の道なり、これを誠にするは人の道なり。誠は勉めずして中り、思わずして得。」)
出典、現代版報徳全書8 訳注二宮翁夜話
福住正兄 原著 佐々井典比古 訳注
【お知らせ】
・定期講演会ー3月13日(日)13:30~
「世界は腹黒い・アメリカの本性」高山 正之 先生 靖国会館「偕行の間」靖国神社内
・参加費1500円